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2006年8月16日 (水)

小布施ッション#61

8月8日は第61回の小布施ッション。
武蔵野美術大学教授で、評論活動を続けている柏木博さんをお迎えしました。

200608161 今回は「しきりの文化」というタイトルで、歴史のことから近代のデザイン、
私たちの心にかかわることまで、さまざまな領域において“しきり”
というものがうまく働いているというお話をうかがいました。

しきりの例をあげると、
・物理的なしきりとしての塀や壁、障子、ふすま
・非物質的なものとしてはネットワーク上のファイアーウォール
・自己と他者を区別するもの、例えば自己同定のシステムなど
・衣服、シェルターとしての住居、都市
などしきりとしての機能を有しているものは多岐にわたる。

例えば「われ思おうゆえにわれあり」というデカルトの言葉や
養老孟司の「唯脳論」を持ち出しながら、
人間には自我や脳によらない、胎中期から免疫レベルで
作用するしきりがあるなど

また、社会的・政治的しきたりや
建築計画・デザインなどもしきりを意識している。
寺社仏閣などでは境界に段差を設けたり、
敷石を行ったり。

西洋では神との契約の歴史が、人との契約へと移行し、
ルソーの社会契約論が生み出されたという一方で

日本では、神との契約が明確でないなかで
世間が成り立ち、うちとそとというしきたりのなかで。
私たち日本人は暮らしてきたということなど。

また、ある外国の思想家が来日した時など
普段クツを脱ぐ習慣のない彼らは、
自分がどこでクツを脱いだことを忘れてしまった
というエピソードなど。

興味深く、楽しいお話でした。

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コメント

部ログ開設おめでとうございます。

昨年の晩秋に初めて小布施を訪れて
早くも一年になろうとしております。

大学時代から繰り返し読んだセーラさんの本
に詰まったエッセンスには勇気付けられてきました。

本当にありがとうございました。

まだ駆け出しの25歳ですが、
私が思い描く将来像へと結びつけるべく、
同じ方面でのキャリアを積むため来月から新生活に入ります。

これからも時折、
こちらのホームページ等を拝見させていただきます。

皆様の益々のご発展、お祈りしております。

投稿: mstk | 2006年9月26日 (火) 22時58分

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